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ユルゲン・クロップの記事から読み解く個に依存しない、自立したプレーができる戦術。RB大宮アルディージャの戦術考察

先日、ユルゲン・クロップの記事がTransfermarktにてアップされました。 ここから少し大宮の未来が見えてきそうなので内容をまとめつつ、推察していこうと思います。

カウンタープレスが自立を生む。

私は常に、個々の選手の質に依存しないシステムを作りたかった。1990年代に私がプレーしていた頃は、より優れた選手を擁するチームが勝つだけだった。全員が1対1で対戦していたのだ。 だから私は、チームの総合的な質に関わらず、より自立したプレーができるようにチームを組織した。
まずはこのクロップの哲学。 マインツ、ドルトムント時代にはバイエルン・ミュンヘンという巨大なクラブがあり、リバプール時代にはマンチェスター・シティという巨大なクラブがあった。 彼らと選手獲得の際に競合しても勝てる見込みは、少なくとも金銭面では少ない。つまりは戦力に大きな差が開くことになる。なので彼は選手が自立したプレーができるように組織を作ることに着手した。
 
この自立したプレーとは恐らくゲーゲンプレス、レッドブルサッカーでいうカウンタープレスということになると考える。クロップの代表的な言葉である
カウンタープレスは、どんなプレーメイカーよりも優れている
という言葉にも現れている。
そしてこれはスローガンにもなっている「COUNTERPRESSING IS NOT A PROPOSAL, IT'S A LAW. 」であり、 そしてそれに必要となっていくのが「IIOI (INTENSITY IS OUR IDENTITY.)」ということになる。
今年の大宮のクラブハウスでもオリジナルのロゴと共に掲げられたこの2つのキーワードは、質に依存せず、自立プレーを引き出すマスターピース。自分もこのハーフシーズンからこの目線をブレずに見ていきたいなと思う。
 

クロップのカウンタープレス資料

上記がクロップのカウンタープレスの根本となりそうな資料なので共有。
カウンタープレスとは、ボールを失った直後に、その周辺(ボール周り)で即座にプレッシャーをかけ、できるだけ早く奪い返す行為を指す。
狙いは、相手が「守備→攻撃(またはカウンター)」へ移る“切り替え”そのものを押しつぶし、いったん下がって整え直す前に相手の攻撃を止めてしまうこと。
 
クロップは「ボールを持っている時も、失った時も、相手が持っている時も、ノンストップで相手を攻撃したい」と述べている。
ここでいう“攻撃”は、ボール保持の攻撃だけでなく、ボールを奪うためのアクション(守備行動)も攻撃の一部という意味合いを含む。
一部考え方の内容を日本語訳したもの。 恐らくこれこそが個に依存しない、自立したプレーを可能にするものではないか。
 

メインシステムは4-3-3だが「状況次第」

半年前にミュンヘンで会議が開かれ、レッドブルのグローバル組織からアカデミーディレクター、スポーツディレクター、スカウト、ヘッドスカウトが招集された。クロップが戦術スタイルと哲学を提示した
スカウトは特定のポジションに必要な選手像を、スポーツディレクターは我々が採用するフォーメーションを理解した。彼は2~3回の移籍期間でチームを刷新するよう指示した」 そのフォーメーションは4-2-2-2から4-3-3への転換であり、古典的な9番を両翼のウインガーが支える形
クロップが自ら選んだオレ・ヴェルナー監督の下、クラブはワイドプレイヤーを配した古典的な4-3-3フォーメーションと攻撃的なカウンタープレス戦術を採用している。
PSGに勝つ方法が、たとえサッカーの宣伝にはならなくても、それで全く問題ない」 ステファン・ジリに電話して『4-3-3でやらなきゃダメだ』とは言わない。
ここに大宮が絡んでいたとすれば、スチュアートが参加していた可能性もある。が大宮HoS就任前の話になりそうだ。少なくとも交渉時にはクロップも参加しておりビジョンは伝えているはずだ。また、現時点で最後にクロップが来日したと思われる、いわき戦にはスチュアートは帯同していた。 また、クロップの説得があったとされているので、宮沢監督へもスタイルと哲学に関してすり合わせがもちろんあっただろう。その場しのぎの監督交代とは考えられないからだ。
 
確か、25年6月のポストにて、レッドブルグループは4バック統一を落とし込もうとしているという報道があった。それは上記の会議と時期が合いそうである。
RBはニコラス・キュン獲得に引き続き動いており、関心をさらに強めている。
同時に、リストには他のウイング選手も複数いる。
狙いははっきりしていて、ライプツィヒは来季「4バック」をベースに、純粋なウイングを置く形で戦いたい。これはオーレ・ヴェルナーとも事前に話し合っている。
システムが4-3-3でも4-2-3-1でも4-2-2-2でも、RBは“4バック回帰”を進め、RBコスモス(レッドブルグループ全体)でも可能な限り統一して落とし込もうとしている。
上記のポストの一部を翻訳するとこうなる。この内容は間違っていなかったのかもしれない。
そういえばオレ・ヴェルナー監督はもともと3-5-2、3-4-3のシステムを使用してブレーメンでクオリティを示した監督と自分は記憶していた。 しかし、ライプツィヒ就任後はほぼ4-3-3を使用している。あの4バックポストが流れたときもは「ヴェルナーは3バックだけどな」と思ったのをなんとなく覚えている。 就任後、クロップと10時間近い戦術会議を行ったとされており、落とし込みがあったと考えられる。
 
そして大宮もこの後4バックへチャレンジをしていた。 あれは長澤前監督の考えだったのかもしれない。その際の長澤前監督のインタビューは以下の通り。
「チャレンジしていくのがレッドブルのスタンスで、去年同様に新しいシステムを試したり、ポジションを試したりしながら微調整をしてみよう、という気持ちはあります。ユルゲンが来たときにもね、『やっちゃえ、やっちゃえ』というような感じだったので(苦笑)。レッドブルですから、踏み込んでいかないといけないので」
なので大宮関してはこの時点でクロップレッドブルの4バックで戦うが影響してるかは少し判断が難しい。影響は無いとはいえないけども。 クロップから就任前のオファー段階で面談があっただろうとされる宮沢監督は生粋の4バック戦術タイプ。彼が代打でザルツブルグU-18の監督をした際は4-2-2-2を採用、大宮就任後は4-3-1-2を採用した。
日本人でインテンシティが高められる監督ということもあり白羽の矢が立った、ラングニック系列の戦術も深く知っているのでロジカルともにベースとなるものを持っていた。 「IIOI (INTENSITY IS OUR IDENTITY.)」と「COUNTERPRESSING IS NOT A PROPOSAL, IT'S A LAW. 」を体現できる理想的な人物だったのかなと。
 

やっぱりRB大宮も4-3-3では?

上記のことを踏まえながら、大宮のスカッドを見た際に考えていたのは4-3-1-2または4-2-2-2と考えていた。しかし2トップを組ませるほど純ストライカーが足りているかは怪しく感じていたり、シャドーのポジションの数不足も(実際に4-2-2-2の場合はシャドーやトップ下とは呼ばれず、トップ下未満ボランチ以上らしい。IHが正しい表現かも)。 ただ、この記事からウイングを置く4-3-3という可能性が出てきた。この場合ウイングの選手が足りないと考えてしまった。特に右ウイングだろう。現状適正は松井、役割は違うものの日髙あたりもチョイスになりそうだ。 しかし大宮のカットインコントロールシュートの動画でSBでありながら関口の参加が気になった。そうか、ウイング計算してもいいのかと。都合のいい解釈だけども。
となると、右は関口、松井、日髙、(カプリーニ、、とは言ったけどウイングよりはシャドーよね。日髙もだけど)。左は、泉、山本、松井のチョイスが考えられそう。 純ウイングというのもまた探すのは難しいだろうから、ここは育成の見せ所かなとも思うし、宮沢監督のやり方にアジャストした最小限の幅の3トップもまた捨てがたい。
ストライカーは豊川、サンデー、杉本、マギー、(磯崎)。で数は問題は無さそう。
そして異常に膨れ上がったボランチの枚数を見た際に3枚のボランチ(アンカー、IH)が考えられそう。そうすれば紅白戦でも問題ないスカッド数になるかなと。 SBは人材難で難しそうではあるが右に茂木、関口、尾崎。左は加藤聖、ヘンリー、茂木もできるだろう。
 
個人的な予想はアジャスト型4-3-3と予想しておこうかな。
クロップ体制として初めての挑戦クラブとなるので、力の入れ具合は高いと思う。でなければ、ビッグクラブとの噂があったスチュアートHoSが大宮に来ることは考えにくい。
クロップは自身の立場を「アドバイザー」と表現するのが最も適切だと考えている。「監督時代、相談できる相手がいればと何度も思ったものだ」とクロップは語る。
この言葉通り、宮沢監督の経験は無くとも、今オフにクロップと何か会議していてもおかしくはない。ヴェルナーとしたときのように、しかもクロップがドルトムント時代の練習に通っていたと宮沢監督が言っていたのである程度理解がありそうではある。 とは考えつつ4-2-2-2とも4-3-1-2もできそうなので相手次第で色々できそうだから毎試合楽しみ。
 

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