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ブラジル発→RB大宮アルディージャ→欧州?Kauã Diniz加入の狙いとクラブの新ルート構想
2026/1/22 23:00、ブラジル2部アメリカMGよりKauã Dinizが日本のRB大宮アルディージャへ移籍することが発表された。その後、Kauã本人のInstagramにて所属元への感謝を伝える投稿もあった。
スチュアート政権下では2人目の外国籍選手となる。
実際、ブラジル2部所属ということもあり、彼がどのような選手なのかはプレー集動画などから読み取れる範囲に限られる。ここでは現地サイトや試合データなどをもとに、Kauãの輪郭をまとめる。
Kauã Dinizとは
プロフィール
- 氏名:Kauã Diniz Rocha
- 生年月日:2004/03/07(21歳)
- 出身:Sete Lagoas(ブラジル)
- 利き足:右
- 身長:186cm(※Sofascore/ESPNでは184cm/1.83m表記もあり)
- 主戦場:守備的MF(Médio Defensivo)
アメリカMGの下部組織出身のKauãは、U-15、U-20在籍時から期待されていた選手で、U-20州大会では優勝の立役者として活躍した。
2024シーズン途中よりトップチームに加わり、2025シーズンからはスタメンの座を奪取。1年間を通して先発で活躍した。
良くも悪くも評価点ベースで見れば波が小さいタイプのようで、Sofascoreの評価点も6〜7点台が多い印象だ。
プレースタイル
さまざまなサイトを見ていくと、最も突出しているのは「前から奪いに行く」守備能力だ。
ボールハント型の選手で、タックル成功率も高いようであり、フィジカル面でも“潰し役”になれそうだ。カバーリングも難なくこなせるため、アンカーを含めてボランチのポジションは幅広く担えそうな点も評価できる。
反面、カードをもらいやすい傾向があり、退場が2回。イエローカードも(2枚目による退場を含め)合計で7枚近い数字は懸念材料ではある。
パス能力も安定しており、試合を読む能力は現地ファンからも評価されているようだ。ある程度のプレッシャーであれば無力化できるほど、落ち着いてボールをさばける。キーパスもかなり多く、昔大宮にいたブラジル人ボランチのカルリーニョスを思い出させるキックはかなり魅力的だ。
また、プレースキッカーとして任される場面が多く、高い弾道から曲がって落ちるコーナーキックは非常に見もの。ファウルで取り消しになったようだが、直接CKでネットを揺らす場面もあった。PKも蹴れるようなので、大宮としては心強い戦力になりそうだ。
Aos 11 min do 2º tempo - Gol olímpico de Kauã Diniz é anulado após revisão no VAR
https://ge.globo.com/futebol/video/aos-11-min-do-2o-tempo-gol-olimpico-de-kaua-diniz-e-anulado-apos-revisao-no-var-13327026.ghtml
芸術点の高いコーナーキック直接弾。VARで取り消しとなったが、なかなか驚異的な弾道。
ミドルの意識はかなり高いが精度はこれからか
シュートに関してはPA内に入り込んで打つことはあまりなく、ミドルで狙っていくスタイルのようだ。プロ初ゴールは、まさにゴラッソと呼べる弾丸のようなシュートだった。
アルトゥール・シルバの場合はミドルの精度も高く、PA内に入り込んで押し込める攻撃も特に強い。この攻撃性能の部分で、アルトゥールとの使い分けや併用でも効果はかなり期待できそうだ。
ボタフォゴが認める逸材
SNSを見ていくと、ボタフォゴとはクラブ間で移籍合意がなされていたことがわかる。
日本でも有名なブラジルのクラブで、スカウト部門に関して言えばブラジルでもトップ・オブ・トップと言っても過言ではなさそうだ。
財政リスクを抱えるクラブが多いブラジルだが、ボタフォゴはどちらかといえばレッドブル・グループと同じく、ポテンシャルを見つけて育て、高値で売却する流れを持つ。
そのボタフォゴは2024シーズンにリベルタドーレスとブラジル選手権を制するなど、名門として実績もしっかり残している。
まとめれば、「ボタフォゴに選ばれる=将来のスター候補」という見方もできるだろう。
ブラジル国内でのKauãの評判もうかがえるし、ボタフォゴのサポーターの反応も期待感が高い。大宮への移籍が確定的に報じられたときの落胆ぶりからも、それが伝わってくる。
また一部では次期セレソン候補とも呼ばれるほどの期待があるようだが、そこはまだ懐疑的だ。ただ、ヨーロッパでも活躍できるポテンシャルがあると言われるほどなので、将来に期待してしまう。
RB大宮としては主軸で育ててヨーロッパへの移籍で新たなルートの確立をしたい
この移籍を推察すると、「ブラジル→大宮→ヨーロッパ」という新たなルートを確立させる挑戦にも感じる。
レッドブルという海外に最も近いクラブになった大宮は、日本人選手も海外志向から移籍を決断し、有望な若手の獲得も今季はできてきた。
今後J1に行ければ、さらに日本人選手の目標となるクラブになる可能性は高い。だが、それだけにとどまらず、外国籍選手にとっても「欧州へ近づける場」にするのが目標なのだろう。
ブラガンチーノとどう役割分担していくのかは不明だが、ブラジル発→大宮経由→欧州行きのパターンが確立すれば、有望な若手ブラジル人選手の獲得は今後の大宮のトレンドになるのではないだろうか。
欧州でなくても、アラブ諸国やブラジル国内への高額移籍もあり得るため、移籍金収入含めて選手のキャリアパスという意味でも良いロールモデルの第1号になってほしい。
